小児科おかもん先生 だより Vol.235
「熱が5日以上続いて発疹が出ました」、川崎病
こんにちは。愛育病院小児科のおかもん先生です。
川崎病は、主に4歳以下の子どもに発症する全身の血管炎です。日本で発見された病気で、冠動脈瘤という心臓の合併症が最も重要です。早期診断と治療が冠動脈瘤の予防に不可欠です。今回は、川崎病についてお伝えします。
川崎病とは?
| 基本情報 | 詳細 |
|---|---|
| 好発年齢 | 6か月〜4歳(1歳前後が最多) |
| 頻度 | 年間約1.5万人(日本が世界最多) |
| 原因 | 不明(感染症がきっかけの可能性) |
| 男女比 | 男児にやや多い(1.3:1) |
| 再発率 | 約3% |
| 川崎病の6つの主要症状 |
|---|
| 1. 5日以上続く発熱 |
| 2. 両側の眼球結膜充血(目やになし) |
| 3. 口唇の発赤・いちご舌 |
| 4. 不定形発疹 |
| 5. 手足の腫れ・発赤(回復期に指先の皮がむける) |
| 6. 頸部リンパ節の腫脹 |
6つの主要症状のうち5つ以上で診断されますが、4つでも川崎病と診断されることがあります(不全型川崎病)。
ポイント
- 4歳以下の子どもに多い
- 6つの主要症状がある
- 5日以上の発熱が重要なサイン
冠動脈瘤とは?
| 冠動脈瘤について | 詳細 |
|---|---|
| 頻度 | 未治療で約25%、治療で約3-5% |
| 時期 | 発症から2-3週間後に発生 |
| リスク | 心筋梗塞の原因になりうる |
| 検査 | 心エコーで定期的に確認 |
早期治療(免疫グロブリン投与)により、冠動脈瘤の発生率を大幅に下げることができます。
ポイント
- 冠動脈瘤が最も重要な合併症
- 早期治療で発生率を大幅に低下
- 心エコーで定期的に確認
治療はどうしますか?
| 治療 | 内容 |
|---|---|
| 免疫グロブリン(IVIG) | 大量静注療法。発症10日以内に投与 |
| アスピリン | 抗炎症・抗血小板作用 |
| IVIG不応例 | IVIG追加投与、ステロイド、インフリキシマブ |
| 入院期間 | 約1-2週間 |
発症10日以内のIVIG投与が冠動脈瘤予防に最も重要です。
ポイント
- 入院して免疫グロブリンを投与
- 発症10日以内の治療が重要
- アスピリンも併用
退院後の注意点は?
| 退院後の経過観察 | 内容 |
|---|---|
| 心エコー | 退院後1か月、2か月、6か月、1年 |
| アスピリン内服 | 冠動脈瘤がなければ2-3か月で終了 |
| 運動制限 | 冠動脈瘤がなければ制限なし |
| 予防接種 | IVIG投与後6-11か月は生ワクチンを延期 |
冠動脈瘤がなかった場合でも、最低1年間は心エコーで経過観察を行います。
ポイント
- 定期的な心エコーが必要
- 冠動脈瘤がなければ予後良好
- 生ワクチンの接種時期に注意
再発しますか?
| 再発について | 詳細 |
|---|---|
| 再発率 | 約3% |
| 再発時期 | 初回から数か月〜数年後 |
| 注意点 | 発熱が続いたら川崎病の再発を念頭に |
川崎病の既往がある子どもで5日以上の発熱がある場合は、再発を考えて早めに受診してください。
ポイント
- 再発率は約3%
- 発熱が続いたら早めに受診
- 既往があることを伝える
今号のまとめ
- 川崎病は4歳以下に多い血管炎
- 5日以上の発熱+眼球充血+口唇発赤+発疹+手足の変化+リンパ節腫脹
- 冠動脈瘤予防のための早期治療が最重要
- 免疫グロブリン療法が標準治療
- 退院後も心エコーで定期フォロー
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ご質問・ご感想
「川崎病と診断されました」「退院後の生活が心配です」など、ご経験やご質問がございましたら、お気軽にお寄せください。
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