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「聞こえの検査は必要?」 子どもの難聴スクリーニング
Vol.207耳・鼻・のど

「聞こえの検査は必要?」 子どもの難聴スクリーニング

- 生後数日以内に実施

耳・鼻・のど全年齢4
おかもん先生小児科専門医愛育病院 小児科

参考文献 5·Q&A 5問収録

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この記事のポイント

  • - 生後数日以内に実施
  • - 痛みのない簡単な検査
  • - 先天性難聴は1,000人に1-2人

小児科おかもん先生 だより Vol.207

「聞こえの検査は必要?」、子どもの難聴スクリーニング

こんにちは。愛育病院小児科のおかもん先生です。

新生児の約1,000人に1-2人が先天性難聴を持っています。早期に発見し、適切な介入を行うことで、言語発達への影響を最小限にできます。今回は、子どもの難聴スクリーニングについてお伝えします。

新生児聴覚スクリーニングとは?

基本情報詳細
目的先天性難聴の早期発見
時期生後2-3日(退院前)
方法OAE(耳音響放射)またはABR(聴性脳幹反応)
所要時間数分〜10分
痛みなし(赤ちゃんが寝ている間に実施)
先天性難聴の頻度
約1,000人に1-2人(新生児疾患の中で最も頻度が高い)
早期発見・早期介入が言語発達に重要

ポイント

  • 生後数日以内に実施
  • 痛みのない簡単な検査
  • 先天性難聴は1,000人に1-2人

検査で『要再検』と言われました

要再検の理由詳細
耳垢や羊水の残存検査の精度に影響
検査時に動いた正確な結果が得られない
外耳道が小さい新生児は外耳道が狭い
実際の難聴可能性の一つ

要再検の約90%は再検査でパス(正常)になります。焦らず精密検査を受けてください。

精密検査の流れ
1. 生後1か月頃に再検査
2. 必要に応じて精密聴力検査(ABR等)
3. 生後3か月までに確定診断
4. 生後6か月までに介入開始

ポイント

  • 要再検の約90%は正常
  • 焦らず精密検査を受ける
  • 生後6か月までの介入が目標

難聴の種類は?

特徴

伝音難聴
音が伝わりにくい
感音難聴
内耳や聴神経の問題
混合性難聴
両方の要素

原因

伝音難聴
中耳炎、耳垢栓塞
感音難聴
先天性、遺伝、薬剤
混合性難聴
複合的原因

伝音難聴は治療で改善することが多いですが、感音難聴は補聴器や人工内耳が必要になることがあります。

ポイント

  • 難聴は3種類ある
  • 伝音難聴は治療で改善しやすい
  • 感音難聴は補聴器等が必要なことも

後天性の難聴はありますか?

原因詳細
滲出性中耳炎一時的な難聴の最多原因
髄膜炎内耳障害による感音難聴
おたふくかぜ片側の重度感音難聴
騒音暴露大きな音への持続的暴露
薬剤性一部の抗菌薬(アミノグリコシド系)
聞こえが心配なサイン
名前を呼んでも振り向かない
言葉の発達が遅い
テレビの音量が大きい
大きな音に反応しない

ポイント

  • 後天性の難聴もある
  • おたふくかぜは重度難聴の原因になる
  • 聞こえのサインに注意

難聴が見つかったらどうしますか?

介入方法内容
補聴器残存聴力を活用
人工内耳重度感音難聴に対して
言語訓練聴覚活用訓練、読唇
療育難聴児通園施設等

生後6か月までに介入を開始すると、正常聴力児とほぼ同等の言語発達が期待できるという研究結果があります。早期発見が非常に重要です。

ポイント

  • 生後6か月までの介入が重要
  • 補聴器や人工内耳が利用可能
  • 早期介入で良好な言語発達が期待

今号のまとめ

  • 先天性難聴は1,000人に1-2人と頻度が高い
  • 新生児聴覚スクリーニングで早期発見が可能
  • 要再検の約90%は正常。焦らず精密検査を
  • 生後6か月までの介入開始が言語発達に重要
  • 聞こえのサインに日頃から注意

あわせて読みたい

  • Vol.205「滲出性中耳炎」
  • Vol.204「急性中耳炎」
  • Vol.128「言葉の発達の目安」

ご質問・ご感想

「聴覚スクリーニングで要再検と言われました」「聞こえが心配です」など、ご経験やご質問がございましたら、お気軽にお寄せください。

愛育病院 小児科 おかもん先生

本メルマガの内容は一般的な医学情報の提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。お子さまの症状についてはかかりつけの小児科医にご相談ください。

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