愛育病院 小児科おかもん先生 だより Vol.431
「鼻ほじり癖が治りません」、鼻いじりの原因と対処
今号のポイント
- 2鼻ほじりは幼児の9割近くに見られる非常に一般的な行動
- 4背景には乾燥・鼻炎・退屈がある
- 6鼻出血や感染を防ぐため、保湿と代替行動がカギ
こんにちは。愛育病院小児科のおかもん先生です。
「うちの子、ずっと鼻をほじっていて…」。非常によくある相談です。調査によれば子どもの90%以上が鼻ほじりの習癖を持ちます [1]。今回は、その原因と対応を整理します。
なぜ鼻をほじるのですか?
| 主な原因 | 説明 |
|---|---|
| 乾燥 | 鼻腔粘膜が乾き、かさぶたが気になる |
| アレルギー性鼻炎 | かゆみ・違和感で触る |
| 鼻風邪後 | 鼻汁の固まりが残る |
| 退屈・無意識 | テレビ視聴・車内などで |
| 模倣 | 他児の行動を真似る |
特に冬場の乾燥と春のスギ花粉期は鼻ほじりが急増します。
💡まずは鼻炎を疑う
1日に何度もほじる、くしゃみ・鼻水も多いなら、アレルギー性鼻炎の可能性があります。治療で劇的に改善することも。
ポイント
- 幼児の9割以上に見られる [1]
- 乾燥・アレルギーが主因
- 鼻炎治療で改善することも多い
鼻ほじりで起こるトラブル
| トラブル | 内容 |
|---|---|
| 鼻出血 | 繰り返しの刺激で粘膜が傷つく |
| 鼻前庭炎 | 鼻の入り口の細菌感染 |
| 黄色ブドウ球菌保菌 | 手指と鼻を行き来させ感染拡大 |
| 鼻中隔穿孔 | まれだが長期間の強い刺激で |
| 異物迷入 | 押し込んで取れなくなる |
小児では鼻出血の原因第1位が鼻ほじりであるという報告もあります [2]。
⚠️繰り返す鼻出血は鼻ほじりを疑う
片側の鼻血を繰り返す場合、多くは鼻ほじりによる前方の静脈叢(キーゼルバッハ部位)の傷です。
ポイント
- 鼻出血・鼻前庭炎が多い [2]
- 感染源になる
- 繰り返す鼻血は鼻ほじりが原因
どう対応すればよいですか?
鼻ほじりは無意識行動なので、「止めろ」と言うより「気にならなくする」アプローチが有効です。
| 対応 | 内容 |
|---|---|
| 保湿 | ワセリンを綿棒で鼻の入り口に薄く塗る |
| 加湿 | 冬は加湿器で50-60% |
| 鼻炎治療 | 抗ヒスタミン・点鼻薬で症状を抑える |
| 爪を短く | 粘膜損傷を防ぐ |
| 代替行動 | 手を使う遊び、粘土、ストレスボール |
| ティッシュで代行 | 「ほじる」を「かむ」に置き換え |

🏥
おかもん先生より
外来では、「ほじる前にティッシュで鼻をかむ」というシンプルな置き換えを提案しています。小さなお子さんにはできませんが、4-5歳なら理解できます。ご家庭では「悪い癖」と言わず、「かさぶたが気になるんだね」と共感してあげてください。
ポイント
- 保湿・加湿が即効的に効く
- 鼻炎治療が鍵のことが多い
- 爪を短く切り損傷を予防
受診の目安は?
| 受診すべきサイン | 科 |
|---|---|
| 繰り返す鼻出血 | 小児科・耳鼻科 |
| 膿・悪臭のある鼻汁 | 耳鼻科 |
| 片側だけの鼻汁 | 耳鼻科(異物の可能性) |
| くしゃみ・鼻水が続く | 小児科・アレルギー科 |
| 鼻前庭の赤み・痛み | 小児科・皮膚科 |
ポイント
- 反復する鼻血・膿性鼻汁は受診
- 片側鼻汁は異物を疑う
- アレルギー評価も検討
家庭での予防策
| 予防 | 内容 |
|---|---|
| 手洗い習慣 | 感染拡大を防ぐ |
| 室内加湿 | 冬場は特に |
| 爪の管理 | 短く整える |
| アレルゲン対策 | ハウスダスト・花粉 |
| 就寝前のケア | 鼻うがい・保湿 |
ポイント
- 手洗い・加湿・爪管理の3点セット
- アレルゲン対策で根本改善
- 就寝前の鼻ケアで朝の鼻血予防
まとめ
- 鼻ほじりは子どもの9割以上に見られる一般的行動
- 原因は乾燥・鼻炎・退屈
- 鼻出血・感染を防ぐため、保湿と代替行動
- 繰り返す鼻血は受診を
- 叱責より環境調整を
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愛育病院 小児科 おかもん先生
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