愛育病院 小児科おかもん だより Vol.321
「抱き癖の嘘」、科学が証明する"抱っこ"の力
今号のポイント
- 2「抱っこしすぎるとわがままになる」に科学的根拠はありません
- 4抱っこは愛着形成の土台、ボウルビィの愛着理論が裏づけ
- 6祖父母世代との価値観の違いは"情報のアップデート"として伝えましょう
こんにちは。愛育病院小児科のおかもんです。
「そんなに抱っこしてたら抱き癖がつくわよ」、育児中のお母さん・お父さんなら、一度は言われたことがあるのではないでしょうか。特に祖父母世代からよく聞くフレーズですが、実はこの"抱き癖"という概念には科学的根拠がありません。今回は、抱っこの持つ本当の力についてお話しします。
抱っこしすぎると、本当にわがままになるの?
ポイント "抱き癖"は科学的根拠のない俗説です。赤ちゃんが泣いたら抱っこする、これは正解です。
抱っこが大事な理由を、もう少し教えてください
ポイント ボウルビィの愛着理論:泣いたときに応答してもらえる経験の積み重ねが、安定した心の土台を作ります。
カンガルーケアや肌の触れ合いにも効果があるんですか?
ポイント カンガルーケアの原理は日常の抱っこにも当てはまります。触れ合いはオキシトシンを分泌させ、親子の絆を強めます。
泣かせて放置はやっぱりよくないの? 祖父母にはどう伝えれば?
祖父母世代への伝え方としては、『昔はそう教わっていたけど、最新の研究でわかったことがある』というスタンスがおすすめです。『お母さん(お義母さん)の時代はそう言われていたんですよね。でも最近の研究で、抱っこはむしろ自立を助けるってわかったんです』のように、相手の経験を否定せず、"情報のアップデート"として伝えると受け入れてもらいやすいですよ。」
ポイント 泣かせて放置はコルチゾール上昇のリスクがあります。祖父母には"情報のアップデート"として伝えると角が立ちにくいです。
まとめ
- 「抱き癖がつく」は科学的根拠のない俗説
- 泣いたら抱っこすることは、愛着形成(アタッチメント)の基本であり正解
- 肌の触れ合いはオキシトシン分泌を促し、親子双方に良い効果がある
- 長時間の放置はコルチゾール上昇のリスク、数分の泣きは問題ないが、繰り返しの無応答が問題
- 祖父母世代とは"情報のアップデート"という伝え方で橋渡しを
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