愛育病院 小児科おかもん だより Vol.309
「歯ぎしりがすごい」「いびきをかく」、赤ちゃんの歯ぎしりといびき、心配なサイン
今号のポイント
- 2乳歯の歯ぎしりは噛み合わせ調整のための正常な行動。多くは自然に消失し、マウスピースは不要
- 4いびきの原因はアデノイド肥大・扁桃肥大・鼻づまりが多い。常時いびきをかく場合は要注意
- 6口呼吸・寝汗・日中の眠気は閉塞性睡眠時無呼吸のサイン。成長発達にも影響するため早めに受診を
こんにちは。愛育病院小児科のおかもんです。
今回のテーマは赤ちゃんの歯ぎしりといびきです。
「寝ている時にギリギリと歯ぎしりをします」「赤ちゃんなのにいびきをかきます」、どちらも「まさか赤ちゃんが?」と驚かれるご相談です。歯ぎしりもいびきも、多くの場合は心配いりませんが、中には治療が必要なケースもあります。今号では、それぞれの原因と受診の目安をお伝えします。
赤ちゃんの歯ぎしりは大丈夫ですか?
ポイント
- 赤ちゃんの歯ぎしりは噛み合わせ調整のための正常な行動 [1]
- 乳幼児期のマウスピースは不要。多くは6歳頃までに自然消失 [2]
- 乳歯は多少すり減っても、いずれ生え替わるため問題なし
歯ぎしりで心配すべきケースはありますか?
| 受診を検討すべきケース | 理由 |
|---|---|
| 歯が著しくすり減っている | まれにエナメル質がなくなるほどすり減るケースがある |
| 起きている時も頻繁に歯ぎしりをする | ストレスや痛みのサインの可能性 |
| 歯ぎしりに伴って痛みを訴える | 顎関節や歯の問題の可能性 |
| 6歳以降も強い歯ぎしりが続く | 永久歯への影響を考慮する必要がある |
ポイント
- 受診の目安は著しいすり減り・起床時も頻繁・痛み・6歳以降の持続 [2]
- これらに該当するケースはまれ。通常は見守りでOK
- 定期的な歯科検診での確認が安心
赤ちゃんがいびきをかくのは普通ですか?
| いびきの原因 | 特徴 |
|---|---|
| アデノイド肥大 | 鼻の奥(上咽頭)のリンパ組織が大きくなり気道が狭くなる。2〜5歳でピーク |
| 口蓋扁桃肥大 | のどの両側の扁桃腺が大きくなる。3〜6歳でピーク |
| 慢性鼻づまり | アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎など |
| 肥満 | 気道周囲の脂肪が増え気道が狭くなる |
ポイント
- 風邪の時の一時的ないびきは正常。常時のいびきは要注意 [3]
- 主な原因はアデノイド肥大と口蓋扁桃肥大 [4]
- いびき+口呼吸がある場合は耳鼻咽喉科受診を
いびきから睡眠時無呼吸になることはありますか?
| 閉塞性睡眠時無呼吸の警告サイン | チェック |
|---|---|
| 大きないびきが毎晩続く | |
| 呼吸が止まる瞬間がある(無呼吸) | |
| 口呼吸が常態化している | |
| 寝汗がひどい(頭や首がびっしょり) | |
| 落ち着きのない睡眠(頻繁に寝返り、体位変換) | |
| 日中の眠気やイライラ | |
| おねしょが年齢のわりに多い | |
| 成長の遅れ(体重増加不良、身長の伸びが悪い) |
ポイント
- 小児の1〜4%に閉塞性睡眠時無呼吸がある [5]
- 口呼吸・寝汗・日中の多動やイライラは警告サイン [5]
- 成長ホルモン分泌への影響で成長の遅れにつながることも [6]
- アデノイド・扁桃摘出術で80〜90%が改善 [6]
今号のまとめ
- 乳幼児の歯ぎしりは噛み合わせ調整のための正常行動。マウスピースは不要で自然に消失する [1][2]
- 常時のいびきの主な原因はアデノイド肥大・扁桃肥大 [4]
- 口呼吸・寝汗・日中の多動/イライラ・成長の遅れは閉塞性睡眠時無呼吸のサイン [5]
- 小児OSAは成長発達にも影響。アデノイド・扁桃摘出術で80〜90%が改善 [6]
- いびき+口呼吸が続く場合は耳鼻咽喉科受診を
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次号予告: 次号のテーマは追ってお知らせいたします。お楽しみに。
愛育病院 小児科 おかもん
※ この記事は一般的な医学情報の提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。お子さんの症状が心配な場合は、かかりつけの小児科医にご相談ください。記事中の情報は掲載時点の医学的知見に基づいており、今後の研究の進展により変更される可能性があります。